割り算は「割る」「分ける」というイメージですよね。例えば「6÷2=3」は、「6を2つに分けると3ずつになる」と考えますね。これのどこに「除算」すなわち「除く」の意味合いがあるのか?
ここで最初の式に戻ります。「6÷2=3」を次のように考えてみてください。「2は6から3回、取り出すことができる」と。
では同じように「13÷4」を考えてみましょう。「4は13から3回、取り出すことができる(余り1)」となりますね。「136÷4」は「4は13から3回、取り出すことができる(余り1)。16から4回、取り出すことができる(余りナシ、割り切れる。)」【注】
この「取り出す」は「取り除く」あるいは「除く」と同じことですよね。ですから、ソロバンでは「割られる数から、割る数の九九を順次『除いていく』計算である」といったイメージの方が実態によく当てはまるのです。
なお、実質的に「除く」と「引く」は同じことですが、「引き算」と区別する意味もあって「除算」としていると思われます。それに、「引き算」は四則演算(加減乗除)においては「減算」とされ、両者の区別がさらに明確になるよう工夫されています。
注: 136÷4の答え「商」は34となります。便宜上「13÷4」と書きましたが、厳密には「130÷4」のことです。なので「取り出せる回数は30回」です。同様に「余り1」は「余り10」のことですが、最初からあった6と合わせて「16」として次の計算「16÷4」に進んでいきます。答えは「4」なので、上記の「30」と合わせれば「34」という答えにたどり着きます。
次回は、「なぜ『乗算』なの?」について書きたいと思います。お楽しみに!
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